BOOMERのスクールウォーズ

『校外学習』

みなさん、こんにちは。今月のコラムの時間がやってきました。
耐震偽造問題の関係者の一斉逮捕とともにやってきた今年のGW。獄中でのカツラ着用が認められず思い切ってスキンにした姉歯氏にはホホの筋肉を使わせてもらいました。毛髪偽造だけは自分も被害者になったようですね。

5月といえば、昨年も取り上げましたが、学校では家庭訪問シーズンであります。
今年度は昨年度見てきた生徒を持ち上がりで担当させていただいておりますので、気持ち的に落ち着いてそれに挑むことができています。しかし今年度からクラスを二つに分けたので、それに対して保護者は不安が募っており、先生に聞きたいことが山ほどあるとかなんとか。こちらとしては保護者に安心していただけるよう十分な説明をさせていただくつもりです。頑張ってきます。

さて、5月に予定されているのは家庭訪問だけではありません。もう一つ、「校外学習」が控えているのです。そしてそれがこの学年にとっては大きな難関なのです。ということで今回は「校外学習」についてコラムしていくことにします。


みなさんも学生時代は「校外学習」に行きましたよね。普段生活している学校から離れて、友達とワイワイ騒ぎながら色んな面白いところに行ける、ということで僕は大好きな行事の一つでした。しかし立場が教師に変わるとこれほどしんどい行事もそうありません。さらに養護学校になるとしんどさも一塩です。さらにこの学年になるとしんどさも二塩三塩です。なぜか?それを順を追って説明していくことにします。


校外学習を実施するにあたって普通校・養護学校が共通して「下見」をします。楽しい校外学習とはいえ、遠足と履き違えてはなりません。校外で学習することが本来の目的になりますので、教育に何らかの形で還元できる場所を設定します。普通校であればパッと選んで下見に行って決めることが容易にできるのですが、養護学校は様々な問題があって同じようにはいきません。

問題「移動」
生徒の大半が車椅子なので、段差が多いところは行くことができません。ユニバーサルフリーが浸透していっている昨今ですが、まだまだ充実していない公共施設も中にはあるのです。

問題「トイレ」
トイレで排尿を行うことができる生徒は学校全体を見回しても一握りしかいない我が校。その他の生徒はオムツを着用しています。よって校外学習の際はオムツ交換を行う場所が必要となってきます。もちろんそれはトイレで行うのですが、中学生なので体も大きく、車椅子にも乗っているので、スペースは広くなくてはなりません。

問題「食事」
普通校の生徒ならば広範囲で場所を指定してその中で各自食事を摂らせていればよいのですが、養護学校の場合は食事の全介助が必要な生徒ばかりなので、弁当を置く机が必要となります。さらには食事を摂る広いスペースが必要となってきます。たいていの場合は空いている部屋を借ります。

問題「紫外線」
ここが僕の学年の大きな問題です。以前にも日記に書いたことがあるのですが、紫外線には当たることができない体質の生徒がこの学年にいるのです。親御ざんは「うちの子供は休ませます」と気を遣っておっしゃっているのですが、教育を平等に受ける権利は誰にもあります。それに友達と楽しむ彼の顔を見たいんですよ。ということでできるだけ紫外線が当たらない、つまりは窓が少ない場所を探さなくてはなりません。これで行ける場所が数十分の一にまで絞り込まれます。 で、候補地が決まると館内の紫外線を測定すべく下見へ。窓だけでなく、ブラックライトなどの紫外線を強く発すること照明を館内で使用していることがあるので、館内をくまなく測定して回ります。
時間は最も紫外線量が多い11時〜13時。もちろん天候は快晴のときに限りますので、下見を予定していた日が雨なら日を改めなければなりません。


上記の問題をクリアーしてはじめて行き先が決定するのです。
当日は当日で生徒の安全を守るべく細心の注意で介助しなければなりません。こと、紫外線の生徒に関してはより一層の注意が必要となります。昨年度は僕がその生徒の主担任だったのですが今年は違う生徒。でもその生徒は学校内で最も重い障害を持った生徒なので、注意が細やかでなくてはならないのは変わりません。ぶひ〜


以上。今年も下見に行ってきました。担当は違うものの、昨年の経験者ということで館内をくまなく紫外線測定してきました。やや高めでしたが一応は合格ラインでした。場所は「神戸市立水の科学博物館」。僕が小学校4年生のときに校外学習で胸をときめかして行った場所です。まさか16年後に教師という立場で行くことになるとはね。当時の僕と同じように生徒の胸もときめいたらいいなぁ、と思う今日この頃です。




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