BOOMERのスクールウォーズ

『教師系ドラマ(70年代)』

みなさんこんにちは。
いよいよ半袖では肌寒い季節‘秋’の到来ですね。僕はこの秋と言う季節が大好きです。読書の秋、スポーツの秋、食欲の秋、恋愛の秋・・・ 秋は人間の精神を研ぎ澄ます季節なんだそうです。当然学校においても、この季節にちなんだ行事事がたくさんあります。僕の勤めている学校では、11月3日に文化祭があります。僕の所属する小高(小学部高学年)は出し物として「きんのがちょう」という劇をします。また先生の出し物として「垂水養護戦隊○○マン」という映画を上映します。僕は主役の○○レッドをします。一般公開するのかはわかりませんが、良かったら見に来て下さい。

TVの世界でも秋という季節に便乗して様々な番組がスタートし始めています。10月15日よりスタートした「3年B組金八先生」もその一つです。金八先生シリーズは今回で25周年となり、シリーズとしても7作品目となりました。毎回独特の観点をもって題材を取り入れている金八先生。今回は「発達障害」「薬物」を取り上げているとの事。いやいや、楽しみです。

さて、そろそろ本題に移りたいと思います。今回は先に出た「金八先生」に代表される『教師系ドラマ』です。・・・と言いましても作品の数を挙げるだけで結構な数になりますので、今回は“70年代”の教師系ドラマを数作品取り上げてみようと思います。

70年代・・・それは学校現場激動の時代でした。71年に実施された学習指導要領の改訂により、授業時間は同じなのに以前に比べて学校で教えられる内容がドーンと多くなりました。それに伴い、先生達には子ども達みんなにじっくり分かるまで教える余裕がなくなりました。よって授業内容が密で次々と進むために、当時の授業は「新幹線授業」と呼ばれました。当然人によって学習の進度が異なりますので、その新幹線授業について来れなくなる生徒が出現してきます。そこで「落ちこぼれ」という言葉が生まれました。それにより従来の真面目文化が消え、代わって“ツッパリ文化”が生まれました。そして学校の雰囲気は激変し、校内暴力の風が吹き荒れ始めていました。

そんな中、TVというメディアを通して学校の現状改善を図るべく(?)、様々な青春学園ドラマが誕生しました。それでは、その中でも僕が厳選した3作品について紹介していこうと思います。


1.『飛び出せ!青春』1972年2月20日〜1972年2月18日

出演…村野武範、酒井和歌子、有島一郎、柳生博、保積ぺぺ、菅井きん、名古屋章、水谷豊etc
主題歌…太陽がくれた季節 / 青い三角定規

夏木陽介主演の「青春とはなんだ」に代表されるように、それまでの青春学園ドラマは“根性”に重点を置いているのが主流でした。しかし高度経済成長も終わり、世間では“アンチ根性”の風潮が見え始めた時でした。この作品はその流れに乗った青春学園ドラマになっています。しかし根性物ではないにせよ、熱い作品である事には何ら変わりはありません。落ちこぼれ・スポーツ・涙、さらには教頭が敵という構図。現在の青春学園ドラマに通じる要素がこの作品の中に詰まっています。テーマ曲もまた有名ですね。太陽がくれた季節=輝かしい青春。これ以上に無い表現方法です。出演者には個性溢れる面々が勢揃い!初主演となる‘村野武範’や、70年代ドラマのマストアイテムこと‘故・名古屋章’&‘菅井きん’&‘穂積ぺぺ’、それにチョイ役として後に「傷だらけの天使」「熱中時代」「あんちゃん」などで活躍する事になる‘水谷豊’と、これ以上に無いと言える顔ぶれ!まさに青春学園ドラマの金字塔といえる本作。ご覧になっていない方は是非。

あらすじ…
「来るものは拒まず」という信念の元、全国の落ちこぼれ生徒を受け入れる太陽学園・杉田校長。おかげで太陽学園は落ちこぼれ生徒が大半を占めることに・・・。それが気に入らない本倉理事長は、江川教頭に落ちこぼれ生徒を一掃し、全国から優秀な生徒を集め太陽学園を名門校にすることを命じます。そんな渦中に赴任してきた新任の河野先生(通称「ビギン」)。彼は落ちこぼれ生徒の集まりであるサッカー部の部長となり、ある時は生徒の兄貴のような存在となり、生徒の中に溶け込んで行きます。事ある毎に事件を起こし、河野先生と激しくぶつかり合う生徒達。その事件を機に、落ちこぼれ生徒達を退学させようとする江川教頭と塚本先生。しかし最後は涙を流し、時には笑いながら、お互いの気持ちが通じ合う生徒と河野先生。こんな感じでドラマは進行します。(「飛び出せ!青春ーLet'sBegin!」参照)


2.『ゆうひがおかの総理大臣』1978年10月11日 〜 1979年10月10日

出演…中村雅俊、由美かおる、神田正輝、宍戸錠、由利徹、名古屋章、藤谷美和子、樹木希林etc
主題歌…時代遅れの恋人達 / 中村雅俊

「飛び出せ!青春」の続編「われら青春!」に主演し、「俺たちの旅」でその人気を不動のものにした中村雅俊主演の青春学園ドラマ。原作は望月あきらの同名漫画。「オレはこの教室では総理大臣より上だ」と言ったことから、「ソーリ」というあだ名を生徒からつけられた中村雅俊扮する大岩雄二郎を中心に、恋愛や友情を絡め、教師と生徒とのふれあいを描いた学園ドラマの傑作。全体の構図的には破天荒教師・マドンナ教師・やんちゃな生徒・近所の名物店主などなど、それまでの流れとたいした変化はありませんが、豪華な出演者陣や熱すぎる中村雅俊の好演技もあって高視聴率を誇り、「青春ドラマ俳優=中村雅俊」のと言う確固たる地位を築き上げました。主題歌も当時としては異例の100万枚セールスを記録するが、このことからも当時の人気の凄さが伝わってきます。僕は高校の頃ケーブルTVでこの作品を見ていました。何か問題があると駅・海岸へと走る当事者。それを追いかける先生や生徒。この黄金過ぎるパターンに当時の僕は新鮮さと憧れを抱いていました。当時の中村雅俊主演ドラマのパターンなのでしょうか、エンディングに必ず青春名文句がでてくるのですが、これがまた何か良いんです(こちらからどうぞ→http://www.boochanweb.com/souri/souri.htm)。ちなみにMPJのDJの中に‘夕陽丘高等学校’というほぼ同名の高校の卒業生がいます。なんか羨ましく思います。

3.『熱中時代 part 1.』1978年10月6日〜1979年3月30日

出演…水谷豊、志穂美悦子、音無美紀子、池上季実子、谷隼人、草笛光子、船越英二etc
主題歌…僕の先生はフィーバー / 原田潤

それまでとは異なり、舞台は小学校。新米教師の北野広大と小学3年生43人との交流を、理想化された純粋さで極めて実証的に描いた作品として話題となり大ヒットした本作。「せんせーはなー」「あーらあらあらあら」「おーい、みねっこ〜」など、独特の喋り方の北野先生を演じるのは水谷豊。親戚の優しい兄ちゃん的なそのキャラクターが教師を演じる。それまでの熱血系とは一線を画す暖かい爽やか青春ドラマ。なぜか校長先生の家に他の先生方と下宿するというよくわからない設定でした。北野先生の行う授業は独特で面白いものでした。手を挙げる時、絶対に自信のあるひとは「パー」、ちょっと自信のあるひとは「チョキ」、わかんないけどもしかしたら・・・というひとは「グー」を挙げるという俗に言う“グーチョキパー”。これは実際の学校現場にも広く取り入れられていき、僕も小学4年生の時にこれをやっていました。最終回で水谷豊扮する北野先生が終業式の日、通信簿を生徒たちひとりひとりに渡しながら別れを告げるシーンが日本中の涙を誘いました。現在でもこのシーンは語り種となっていて、その後の学園ドラマ・教育ドラマに強い影響を与えたといえます。最終回は46.7%の高視聴率を記録しました。(ちなみに続編の『熱中時代Part2』ではなぜか刑事ドラマに。しかもヒットしました。)僕が幼い頃に再放送で何回か見た記憶があります。「こんな先生がおったらええなぁ」と最初に感じた作品。僕も生徒にフィーバーと呼ばれるような先生になりたいです。


以上です。

激動の70年代。現実はドラマのように単純でもなければ良い意味で熱いモノばかりでもありません。そんな揺れる教育現場に風が通り抜ける形で存在していた学園ドラマ。時代の流れが変わるほどの大きな波では無いにせよ、いつまでも心に残る熱い何かを残してくれたのではないか、と思います。青春時代を思い出す一曲。皆さんにもあるはずです。ドラマでも同じように青春時代を思い出す一作ってのも皆さんの中にあるのではないでしょうか?

最後に今回取り上げました『ゆうひがおかの総理大臣』のエンディングから名言を紹介して今回のコラムを終わりたいと思います。

“悩んだり
 熱くなったり
 青春とは
 だからこそ楽しい”






▲ Back to column index / コラムインデックスへ戻る

▲ Page Top

© MPJ...Soul,Jazz,Brasil...World Wide Music / MPJ online since 2000
© Whiteleek Entertainment