タナカリョウの穴あきブック

5月です。

5月といえばGW、今年は最大で9連休ですね。混沌としたジャパンを離れ、ひと足お先に常夏リゾートへフライハイ! なんて方もいらっしゃることでしょう。
僕はといえば、世界中で一番アツイ島、対馬へ行こうと目論んでいます。というのはウソで、香住の温泉宿へ桜鯛を食べに行こうと思っております。

旅は、人間の永遠のロマン。たまにはじっくりと時間を取ってガス抜きが必要、とはどこぞの旅行代理店のセリフですが、日常から離れた場所を訪れるというのはイイものです。人が旅をするのは到着するためではなく、旅をするためにある。ゲーテの言葉ですが、まさにコレにつきる。その先々で出会う人、モノ、事件! これらの言わば「想定外」なコトが、人間をより大きくしてくれるような気がします。


ということで、今回は「旅」がテーマの作品をご紹介。テーマとしては比較的多いジャンルですが、なかでも唯一無二なモノを。ライドオン!(元々はダンディ坂野の考えたギャグですが、最近ではHGがパクっているようです)


「俺の空」 作・本宮ひろ志とチューリップ組 全9巻 集英社

日本最大の財閥、安田グループの総帥を父に持つ安田一平。一族の掟により、グループ首脳陣全員が認める嫁を探しに、1年間の旅に出る。2年で高校の全課程を修了するほどの頭脳と、剣道の全国大会で優勝する腕前を持つ一平。卒業したその日に担任の女教師の家を訪れて初体験を済ませるという大胆さがいきなり描かれているように、その剛毅さこそが作者の理想とする「男」像。寄ってくる美女たち。モテモテの一平。逆恨みするヤクザ。気付けば舞台はアメリカ。なんと破天荒なストーリー! と思いきや、終盤は意外なテーマにシフトチェンジ。甲斐や武尊といった名キャラが最高です。「刑事編」や「三四郎編」「俺の空 ‘03」など、ムダに関連作品が多いところもまたよし。最近ではパチンコやパチスロにもなりました。イライラしますよね。俺チャンス。

作者の本宮ひろ志は政治にもかなり興味があるようで、「やぶれかぶれ」という作品では当時の首相・田中角栄と対談を実現したとか。さらには参議院選挙にも出馬し、その模様を同作で発表しようと試みるも、比例代表制への変更によりやむなく断念したそうです。金太郎や一平さながらのバイタリティ、さすがですね。「国が燃える」での南京大虐殺描写事件もなんのその。元・弟子の江川達也の心境や、いかに。




「駅弁ひとり旅」 画・はやせ淳 監修・櫻井寛 1巻続刊中 双葉社

鉄道オタクの弁当屋主人、中原大介。結婚10周年のプレゼントに妻からもらった乗車券で、日本一周鉄道旅行の旅へと出発。早速ブルートレインに乗り込み、いざ九州へ。各地の名物駅弁をほうばりながら、鉄道ウンチクを交えてダラダラと展開。いわゆる「食いしん坊バンザイ」の駅弁版でございます。鉄オタならずとも楽しめるのは、作者ならではのアジのある絵と、緻密な取材に基づく駅弁描写。鉄道旅好きのバイブルになりそうですね。




鉄オタ系マンガといえば、なかなか人気なのがIKKI連載の「鉄子の旅」。日本一の鉄オタ・横見浩彦氏(実在)に作者が振り回されるというハードル高めな設定、最初に読んだ時は大丈夫かなと思ったものですが、単行本もはや5巻めに突入。意外に鉄オタ、多いんですね。




さてさて、まあ、旅にもイロイロあると。人生そのものが旅、なんていう無頼派もいるぐらいです。日々忙殺されているそこのアナタ。GWは間に合わずとも、夏休みの予定を少し早めに立ててみてはいかがでしょうか。今回は、次の言葉でシメさせてもらいましょう!

「他国を見れば見るほど、私はいよいよ私の祖国を愛する」 スターラ夫人





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