タナカリョウの穴あきブック

第24回「無題」

4月です。
クシャミ&鼻水はもはやディフォルト。眼〜鼻下人中周辺は荒れ放題。フロンティア・スピリットを毎日チクチクと刺激されている今日この頃。どちらかといえば点鼻薬はキライです。おやおやお父さん、今日もゴキゲンですか?

妙なテンションになっていますが、それもそのはず。草花は新芽を出し、獣たちは起き上がる。生命の躍動感に満ちた、エネルギッシュな空気が街にあふれていますね。春って、なんだか素晴らしい! 会社にはクソ生意気な新入社員や高飛車な転職組が仲間入り。学校にはピチピチの新入生がコレでもかと浮かれまくっています。最近、電車内のスメルが酸っぱいのも気のせいではないんですね。

僕の住んでいるマンションにはガキンチョが多く、廊下でよくオママゴトをしているのを見かけます。「あーら奥さん、今日はフォアグラ?」「やだぁ、これってカラスミですのよ。オホホ」などと美味しんぼをサンプリングするほどのセンスですが、そんな彼女たちもこの春から晴れて小学校へと入学。真新しいランドセルが今日も輝いています。「●●ちゃん、もう小学校なんだね。ウレシイね!」「えー。エスカレーターに乗っかっただけだよう」とまでは行きませんが、なかなかどうして小生意気。「イマドキの子どもは…」ってのは、いつの時代にも当てはまる伝説のコピーですな。

仕事でたまに幼稚園へとお邪魔するのですが、そこの幼稚園がまたスゴイ。門を開けた途端に「帰れ」コール。気にせず教室へお邪魔するやいなや、右足に2匹、左足に2匹まとわりついている。全員まとめてコチョコチョの刑に処してやると、背後から思いっきりパンチ。「イマ叩いたやつ、出て来いやぁ!」そんなこんなであっというまに時間が過ぎ去ります。単細胞なガキンチョならまだしも、「お兄ちゃん、そのメガネどこのヤツゥ?」「下の名前なんていうのぅ?」「わたし▲▲っていうねん」「明日も来てくれるぅ?」などと猫なで声で誘惑してくるギャルもいるんです。しかも、ちょっと、カワイイやないかい! ホントにねぇ、保育士諸氏、アナタたち、スゴイと思います!

僕の幼少時もどちらかといえば「ませていた」ほうだと思うんですが、現代っ子はレベルが違いますね。情報量がスゴイから、ボキャブラリーだけがやけに豊富。とはいえ思考回路はまだまだなモンだから、その背伸び感がカワイイんですね。結構、純粋。コレが小学生でも所詮、小学生レベルですな。子どもは子どもなりに、いろいろあるんだなぁと思います。


さて。今回の穴あきブックでは、さまざまな子供心を描いた作品をご紹介しましょう。
実際のガキどもはどうなのやら。どん。


「コドモのコドモ」 作・さそうあきら 全3巻 双葉社アクション

小学校5年生の春菜は、明るく負けず嫌いな女の子。幼馴染のヒロユキがいじめられると、男子顔負けの勢いで彼を救う。ある日、なんの知識もないまま、公園でヒロユキとセックス。彼らにとっては「鬼ごっこ」レベルの遊びだったが、なんとコレがホームラン。春菜は妊娠してしまう。学校での性教育授業で、妊娠の可能性があることを知った春菜。親や先生に相談するもまったく信じてもらえず……。

こう書くとネガティブに見えますが、内容は超ポジティブ。彼女を助けるクラスメイトとのドラマ、先生 vs PTAの壁、先生 vs 生徒の確執など、実にさまざまなストーリーが絡み合っています。また、現代っ子のコトバ使いや思考ベースもリアル。この作者の構成力をホントにスゴイですね。同じくコドモを題材にした「やまだまるもちゃん」もぜひ。




「キーチ!!」 作・新井英樹 1〜8巻続刊中 小学館ビッグコミックス

暴れん坊の3歳児・キーチは、幼稚園でもやりたい放題。ライバルを見かけてはケンカを吹っかけ、パパ&ママも頭下げっぱなし。しかし、突然の衝撃的なトラブルが、彼の人生を大きく左右していく…!

もうねぇ、コレは読んでください。一見するとダークな作風が多い新井作品、「メッチャ好き」か「最悪」か、読み手を選びます。ゆえに、パッと見て「無理だ」と感じたら、そこで終わりがキチ。「コドモの眼から社会を斬る!」などという陳腐なコピーでは語りきれない、重厚なストーリーに仕上がっております。現在はキーチもすっかり大きくなってます。
幼少期に形成された思考が今後どう爆発するのか、目が離せませんね。

ナンにせよ、やはり、子は宝! 将来の日本を動かす力を、自らの手で産み落とす。コレって結構、スゴいことなんじゃないかなと。車内に置き去りでパチンコやゲーセンに行ったり、ましてやその手で殺したり……。ヒドイ話が絶えませんが、そんなヤツは人間じゃない! 小生意気なぐらいがちょうどイイんです。たとえそれが、大阪南部の、「氏ね」を連呼するヤツらだとしても……ね。




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