タナカリョウの穴あきブック

第2回「太く短く」

まさか、まさか。横山光輝さん、亡くなりましたね。
ヨコミツといえば、三国志。全60巻の超大作を友人の家に一週間通いつめて読破した、青き高校時代が急遽フラッシュバック。
焼死…魏の武将、于禁もそんな死に方だったような。

超大作とよばれる「三国志」、あれは史実をアレンジしたものであり、60巻という長さで三国統一までをまとめた彼はやっぱりすごいなと思う次第です。長く作品を出し続けるということは、それだけのエネルギーが必要なわけで。ゴルゴは132巻、こち亀なんかは138巻だよ、あーた。

しかし、長い=イイ、これは一概には言えません。
短くても、有り余るエネルギーが注がれた名作も存在します。
今回は、わずか20ページ足らずの紙に描かれた、素晴らしい短編を御紹介します。

「半神」 萩尾望都 小学館文庫

はい、いきなり。最高峰!来たきたキタキター!!!
三国志で例えるなら「赤壁の闘い」。数年前に野田地図で舞台化もされました。なんせトビラ込み16ページなんで、かいつまんで説明するのも難しいんですが、いわゆる一卵性双生児モノ。ふたりは生まれながら一つの体を共有し、片方は知性豊かながら外見に障害をもち、片方は美しい容貌を持ちながら知性に障害あり。アシンメトリーな二人の感情がリアルに描かれています。よく双子の方は、お互いの感覚がわかるといいますが、工藤兄弟の絶妙なハモリを聞くと納得ですね。とにかくお目通しを。本屋で立ち読みなら5分。余韻は5時間。お得よ。


「茄子」 黒田硫黄 全3巻 講談社アフタヌーンKC

アホボケナスカスの「ナス」をテーマにしたオムニバス作品。第1巻に収録された「アンダルシアの夏」は作夏アニメ映画化もされました。なんか「ナス」の野菜界における微妙な立ち位置がたまらないですよね。メインにはならないけど「酒のアテにもサイコ−」なんて言うファンも多いし、高橋名人みたいに「見るのもイヤっ」て人も多いし。芸能人で言うと「千秋」。栄養ないし。個人的には、1巻に収録された「空中菜園」が好きです。



「素晴らしい世界」 浅野いにお 続刊中 小学館サンデーGSコミックス

最近電車で読んでいたら、降りるべき駅の2つ先まで連れて行ってくれました。なかなか「うまくいかない」人生、でもちょっとした事でそれが楽しみに変わる。そんなことを考えさせてくれます。呼んでいる時のBGMはちょうど「真心ブラザーズ」で、「すばら〜し〜き〜このせかい〜」がリフレインしました。


短くても、パワーがあれば、イイ!!!!!!!んですよ、男性諸君。


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